2013年7月21日日曜日

日本の対中強硬姿勢:安倍政権に長期化の兆し、中国にその覚悟は出来ているか

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●19日、中国のニュースサイト・中国網は「安倍政権に長期化の兆し、中国にその覚悟はできているか?」と題した評論を掲載した。資料写真。



レコードチャイナ 配信日時:2013年7月20日 12時20分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=74517&type=0

日本の対中強硬姿勢は参院選向けのポーズ、
中国は相手の疲れを待つべし―中国メディア

 2013年7月19日、中国新聞網は記事
 「華字メディア:日本の対中強硬姿勢は必要に応じてのもの、中国は相手の疲れを待つべし」
を掲載した。

 尖閣問題において日本は立て続けに対中強硬姿勢をアピールしている。
 その理由はなにか?
 米華字紙・世界日報は安倍政権の強硬姿勢は21日の参院選挙のためのアピールという意味合いが強いと指摘した。
 参院選で多数を握ることができれば、安倍政権は小泉政権を超える重量級政権となり、長期政権の礎を気づくことができる。

 香港・中国通訊社は、参院選が終われば安倍首相は間違いなく中国との関係緩和に乗りだし訪中を目指すだろうという、元在日本中国大使館商務参事官、現中国商務部研究院研究員の唐淳風(タン・チュンフォン)氏のコメントを伝えている。
 もし日中関係の改善ができなければ、日本経済に与える影響は巨大なものとなる。
★.中国は世界の4分の1を占める巨大市場で、他に代わりはない存在だからだ。

 台湾紙・中央日報も同様の見解を示しており、中国本土は参院選後の安倍政権の新政策を静かに待つべきだと指摘している。
 尖閣問題で安倍政権がやり過ぎれば、米国の「アジアへの回帰」戦略の障害となり、
★.日米同盟は米国民の支持を失いかねない。


 なにか、いつもの中国らしくない、少々弱気か。
 力には力だろうに。
 「相手の疲れを待つべし
としているが、その理由は2つ。
①.日本は中国という巨大市場を捨てることはない
②.日米同盟はアメリカ国民の支持を失う
 でも何か説得力がない。
  でも理屈としてはありえる。
 選挙が終われば、時の政府というのは周辺諸国との融和を掲げるのが一般的だから、何らかの歩みのポーズをとることになる。
 どういう形で手を差し伸べるかである。


レコードチャイナ 配信日時:2013年7月21日 12時33分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=74541&type=0

安倍政権に長期化の兆し、中国にその覚悟は出来ているか―中国メディア

 2013年7月19日、中国のニュースサイト・中国網は
 「安倍政権に長期化の兆し、中国にその覚悟はできているか?」
と題した評論を掲載した。
 以下はその概要。

 多くの日本人にとって、安倍晋三首相の「経済学」と「外交学」は、小泉純一郎氏以降のどの首相の政策よりもインパクトがあり、今の日本が求めている活力と強さを与えてくれるものに映っている。

 複雑な心情でこの隣国の2世政治家を観察している
 中国にとって、安倍氏がこれまでの強硬姿勢を今後も徹底して貫き通すのかという問題ほど重要なものはない。
  現在、これに対する明確な答えを出せる人間はいない。
 ただし、経済的にも軍事的にも日中は相反する方向へ進んでいるのは明らか。
 そして日中のとる封じ込め戦略は世界の力関係に大きな影を落としている。
 日本は中国の台頭に焦りを感じ、中国は良好な周辺環境を築く上で、日本政治の右傾化は食い止めなければならないとみなしている。
 この両国の関係には「摩擦」という言葉がピッタリと当てはまる。

 国民感情の高まりが政府の政策に選択の余地を与えないでいる。
 これが現在の日中両国の悩みだ。
 長期化が予想される安倍政権とじっくり向き合う準備が、中国はすでにできているのだろうか?
 日本では、国家の路線や対外関係の方針を決定するのは政治集団だけではない。
 勤勉で素朴で善良な国民も含まれている。
 このため、日本国民は隣国を圧倒する強い国家になるよりも、毎日の暮らしをより良いものにすることを選ぶはずだ。

 これほど互いに重要な日中関係には、それ自体の発展ルールがあるはずだ。
 指導者が変化する政府というものだけに自分たちの未来を託してはならない。
 国民が自らルールを模索し探し当てることができれば、両国の関係改善の糸口になるだけでなく、今後の日中関係を悲観する必要もなくなるだろう。
』 

 なにか、昨日と随分と論調が違う。
 えらく弱気になっている。
 「日本では、国家の路線や対外関係の方針を決定するのは、
 勤勉で素朴で善良な国民も含まれている
としている。
 それに対して、中国では
 「国家の路線や対外関係の方針を決定するのに、
 勤勉で素朴で善良な国民は含まれていない
と言っていることになる。

 「指導者が変化する
 政府というものだけに、自分たちの未来を託してはならない
 エラク危うい言い方をする。
 安倍政権が長期化して、指導者の変化が小さくなるということは
 安倍政権には自分たちの未来は託すに値する
ということを言っているのだろうか。
 でも、民主主義というのは選挙で政権が変わるシステムを持つことに価値を見出している。
 政権の変わらない独裁政権は通常、不良の烙印を捺される。

 この論調にはあの一年前の威勢の良さは影を潜めている。
 それだけ中国も辛い状態に押し込められているのだろう。