●危険水域へ 習近平(シー・チンピン)国家主席は国内の不満にどう対処するのか Tomas Bravo-Reuters
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ニュースウイーク 2013年7月12日(金)17時01分
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2013/07/post-2992.php
中国経済:経済弱体化で中国はますます危なくなる
Is China on the Decline?
マーク・デウィーバー(クァントラリアン・キャピタル・マネジメント共同設立者)
[2013年7月 9日号掲載]
高まる国内の不満をそらすために中国共産党は愛国主義をあおるだろう
多くのアメリカ人は、世界第2位の経済大国に躍り出た中国の成長を不安の目で眺めている。
飛ぶ鳥も落とす勢いの中国に対して、アメリカは衰退気味。
さほど遠くない未来に世界の覇権国家の座も中国に奪われてしまうのだろうか──。
ところが最近、中国経済の雲行きが怪しくなってきた。
今年第1四半期のGDP成長率は前年同期比で7・7%にとどまり、期待外れだった昨年第4四半期の7・9%をさらに下回った。
輸出の伸びも鈍化し、これまでの投資主導の成長は維持できないことがはっきりしてきた。
中国政府は、内需拡大と生産性向上を軸とする新しい「成長モデル」を導入して成長を維持したい考えだ。
だが今のところ、効果は出ていない。
そもそも今の中国の政治経済システムでは、成長モデルの転換などできるとは思えない。
2020年までに限って言えば、「衰退する大国」になるのはアメリカではなく、中国のほうだ。
ではそんな中国を見て、アメリカは安堵の息をつけるのか。
残念ながらそうはいかないようだ。
中国の衰退は大きな不協和音を伴う可能性が高い。
成長の鈍化は中国共産党にとって文字どおり死活問題だ。
70年代末に毛沢東時代が終焉して以来、経済発展は中国共産党が自らの正統性を主張する最大の根拠となってきた。
成長鈍化が長引けば、一党独裁に疑問符が投げ掛けられる恐れがある。
そうなると党は、自らの支配を正当化する別の理由を探さなければならない。
その場合、一番手っ取り早くて成功率が高いのは、愛国主義のカードを切ること。
つまり国家の防衛を党の最大の使命に掲げることだ。
■領土問題は大事な切り札
中国共産党にとって、経済不振を外国の陰謀のせいにするのは簡単だ。
毛沢東もかつて、中国が「後れを取っている」のは、
「外国の帝国主義と国内の反革命的政府による抑圧と搾取のせいだ」
と語ったことがある。
中国経済は今も政府が統制しやすいシステムになっているから、党がその気になれば、国防産業に資源を重点的に配分する「戦時体制」を取るのは簡単だ。
国防産業の強化は、重工業における過剰設備の問題を解消する助けにもなるだろう。
対外的には、既に尖閣諸島や南シナ海の領有権問題で、中国は好戦的な姿勢を強めている。
こうした領土紛争は、天然資源の利権をめぐる争いだと説明されることが多いが、
中国共産党が国内問題から人民の目をそらすためにやっていると考えたほうが分かりやすい。
おかげで中国の反日感情は最高潮に達しつつある。
ネチズンは「不当に奪われた」領土を取り戻し、過去の屈辱に報いるとして、日本に対する武力行使を熱烈に支持している。
このまま景気の減速が続けば、この種のナショナリズムは中国共産党にとって取っておきの切り札になる。
そのためにも
領土紛争は未解決のほうが、中国指導部にとっては都合がいい。
それは、オバマ政権が好む関与政策に限界があることを意味する。
緊張をあおることに自らの存続が懸かっているのだから、
中国が領土問題で譲歩するはずはない。
となると先月のような
首脳会談をどんなに開いても、米中関係が改善することはない。
そうである以上、アメリカはアジア太平洋地域における戦略的国益を守り、パートナー諸国との連携を強化することに集中するべきだ。
とりわけ
中国の「軍事的冒険主義のターゲット」になる可能性の高い日本と台湾
との関係を一層強化するべきだ。
最悪なのは、外交で中国に安易な勝利を与えて、共産党が国内の改革要求をかわすのを手伝ってしまうことだ。
そんな事態は絶対に避けなければならない。
From the-diplomat.com
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レコードチャイナ 配信日時:2013年7月13日 9時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=74256&type=0
かつては敵国同士、中国の「義」を信じられない日本
=今こそ対話で解決を!―海外メディア
●11日、シンガポール華字紙・聯合早報によると、日本国内の尖閣諸島問題に対する見方の背景には近年の中国の台頭があり、戦後の歴史問題としての認識はない。資料写真
2013年7月11日、シンガポール華字紙・聯合早報によると、日本国内の釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題に対する見方の背景には近年の中国の台頭があり、戦後の歴史問題としての認識はない。
中国では、1930年代の日本は正にあの手この手で中国の台頭と発展を阻止しようとしていたとする見方も多い。
2010年、釣魚島沖での漁船衝突事件後、当時の日本の民主党政権が
中国政府の強大な圧力に屈して中国人船長を釈放したことで、日本の「弱国心理」はより深まり、
日本人は中国の圧力を身に染みて感じた。
そんな不信感が渦巻く中、中国が日本に「棚上げ」合意を再確認し、領土問題の存在を認めるよう求めたために、日本はその裏の「真の目的」を疑い、領有権をめぐって更なる要求をしてくるのではないかと疑心暗鬼になったのである。
自国の権利を守るための中国の外交上の主張は、日本からすれば、勢力を拡大する意図があるように見えるのである。
中国の立場からすれば、釣魚島問題は日清戦争以降の屈辱的な歴史と直接結びつくものである。
日本や西側諸国から侵略された悔しい思いと悲惨な記憶は、主権や領土問題とは切っても切れない関係にあり、中国の外交の中でも最も敏感な部分である。
2012年、外交経験が未熟な民主党政権は釣魚島を国有化すると主張し、「棚上げ論」という中日のこれまでの曖昧な妥協を放棄したことで、中国政府は大きな危機感を抱いた。
中国政府は、日本のこの行動を、中国の領土主権という核心的な利益を著しく侵害するものであると見なし、然るべき対応を取らなければ、中国の今後の国家の安全と利益に深刻な損失を与えることになると判断した。
戦争で戦った国同士が過去の憎しみや恨みを忘れようとするのは簡単なことではない。
日中両国は長年の認識のずれを認め、お互いの立場に立って考えることを試してみるべきである。
そして、新たな信頼関係を築き、むやみに武力を行使するのではなく、平和的な方法で領土争いを解決していくべきだ。
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[減速する成長、そして増強される軍備]
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