2013年8月5日月曜日

中国の外交手腕:リスク回避の外交政策ばかりでは超大国にはなれない

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●31日、米のオンライン紙は、中国の世界進出を警戒する声に対し、「中国が世界を支配するのは不可能」との論説を掲載した。写真は中国海軍。


レコードチャイナ 配信日時:2013年8月4日 23時12分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=75118&type=0

安眠できない中国の指導者、中国の世界支配も不可能―米メディア

 2013年7月31日、米オンライン紙、クリスチャン・サイエンス・モニターは、中国の世界進出を警戒する声に対し、
 「中国が世界を支配するのは不可能」
とする、著名な中国問題専門家、デービッド・シャンボー(中国名;沈大偉)教授の論説を掲載した。
 3日付で環球網が伝えた。以下はその概要。

■確かに、中国は世界第2位の経済大国になった。
 しかし、その人口も世界最多であることを考慮すると、
 米国の経済力は中国の2倍以上、人口1人当たりで計算すると12倍以上にもなる。

■確かに、中国は巨額の軍事費を投じてアジアの主要な軍事大国になった。
 しかし、
①.中国海軍は海岸線から300マイル(約480km)以上離れた海上では戦闘不可能であり、
②.大規模な軍事力を維持するのもままならない状況だ。
③.しかも、中国には在外軍事基地がなく、軍事同盟国もない。

■確かに、中国企業は資源獲得の努力を続け、自国の発展に寄与してきた。
 しかし、実際は90%以上の金属と鉱産物を海外メーカーや現金取引市場から買い付けており、
 中国自身がコントロールできる資源は極めて少ない。

●.中国がその経済力や軍事力で世界を支配することはできない。
 ならば、外交手腕やソフトパワーを駆使するのはどうだ?
 それも無理だろう。
 中国は6カ国協議以外にその存在力を発揮する場所はなく、
 リスク回避の外交政策ばかりでは世界の外交リーダーにはなれない。

●.中国は巨額の宣伝費を使い、自国のイメージアップに躍起になっている。
 問題なのは、
 世界各国の人々が中国の繁栄を称賛しながらも、
★.中国で生活したいと思う人間が極めて少ないことだ。
 多くの人が中国の世界的な役割について重視してはいない。
 中国は世界中に足跡を残しているが、それは特に深いものではない。

 もちろん、これらすべてが変わる可能性はある。
 しかし、中国が世界の舞台でその歩みを止める理由は数多く存在する
 その最たるものは、差し迫った問題が国内に山積していることだ。
 
 このため中国の指導者は安眠できないでいる。
 だからこそ、
 われわれはぐっすり眠れることができるのだ。



レコードチャイナ 配信日時:2013年8月10日 11時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=75337&type=0

超大国への道は平坦ではない、中国が実感深める―米メディア


●8日、中国は周辺諸国との領土紛争のただ中にあり、国内は環境汚染が拡大し、汚職や腐敗も深刻化するなど、国力は増しているもののさまざまな問題に直面している。写真は天安門。

 2013年8月8日、環球時報によると、米CNNウェブサイトは6日、
 「超大国への道が平坦ではないことに中国が気づいた」
とする記事を掲載した。
 数年前には国際メディアは中国経済が急成長していることを争って報じ、北京五輪も好意的な評価を受けていたが、
 現在では中国は周辺諸国との領土紛争のただ中にあり、
 国内は環境汚染が拡大し、汚職や腐敗も深刻化するなど、
 国力は増しているもののさまざまな問題に直面している。

 米ピュー・リサーチ・センターの世論調査では、中国を世界一の経済大国と認める人が増えているという結果だが、そのイメージはまた別となっている。
 国力の増大は各国の懸念を引き起こしており、
 自国の利益のために権力を行使している
と見なされている。
 日本や韓国では9割以上の人が中国の軍事力増強を懸念しており、
 オーストラリアでは71%、
 フィリピンでも3分の2の人が同様の見方
をしている。

 中南米やアフリカでは中国経済に対する評価が高く、科学技術に関しても評価は極めて高い。
 その背景にはここ数年中国が両地域へ多額の投資を行っていることがある。
 しかし、欧米では中国経済を脅威と見る人が多数を占めていることがカーネギー研究所と協力して行われた世論調査で明らかになっている。
 評価の高い中南米やアフリカでも文化的影響力の面で中国は米国の後塵(こうじん)を拝したままとなっている。

 中国では近年、今後の成長には軍事力、経済力、文化的影響力の「総合的な実力」を高めることが不可欠だとする声が上がっているが、
 誰もが認める超大国として存在することの難しさを中国は実感している。




減速する成長、そして増強される軍備


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