●19日、米下院で、希土類(レアアース)などの戦略的鉱物資源に関して、中国など海外への依存を減らし、米国内での採掘を促進する目的の法案が可決された。写真は江蘇省連雲港市の港湾に積まれた輸出用のレアアース
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日本経済新聞 2013/8/9 19:12
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM0902P_Z00C13A8FF2000/
中国のレアアース輸出先、日本2位に下げる
【北京=阿部哲也】
日本のレアアース(希土類)調達の「脱中国依存」が鮮明になってきた。
中国から日本への輸出量は2013年1~5月に3500トンにとどまり、米国向けの4000トンを下回って2位になった。
中国にとって日本は長年にわたり最大のレアアース輸出先だった。
日本が官民を挙げて省資源と調達先の多様化を進めているため、実際の輸出量も減少傾向にあるようだ。
中国政府系の英字紙チャイナ・デイリーが伝えた。
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日本はなにかにつけて中国に依存することを避けるようになっている。
中国の不安定さに付き合わされてはたまらないということだろう。
そうすることによって、日本の対中国発言力がアップするという結果をうむことになるため、日本側も必死のようである。
「万が一のとき」
というシュミレーションで国家は動いていく。
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サーチナニュース 2013/08/09(金) 17:25
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0809&f=business_0809_068.shtml
2013年、中国レアアース業の業績が大幅悪化の見通し
中国工業・情報化部原材料司の陳燕海司長は8日、第5回包頭レアアース(稀土類)産業フォーラムで、
「中国におけるレアアース不法採掘はなお深刻なものであり、レアアース業全体の発展に大きく影響している」
と指摘した。
陳司長によると、2013年上半期の中国レアアース業全体の利益はわずか20億元だった。
9日付中国証券報が伝えた。
レアアース業の経営改善策として、中国稀土協会の馬栄璋秘書長は
「レアアース不法採掘を取り締まる長期的メカニズムを確立させ、レアアース産業チェーン中、下流企業間の戦略的協力パートナー関係を構築する」
ことを提案した。
また、中国稀土協会は業界中長期発展計画の作成を年内完成させる方針であることを明らかにした。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年9月21日 2時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=77032&type=0
中国依存を減らす法案が可決=レアアースを含む戦略的鉱物資源の輸入で―米下院
2013年9月19日、米下院で、希土類(レアアース)などの戦略的鉱物資源に関して、中国など海外への依存を減らし、米国内での採掘を促進する目的の法案が可決された。
米国営ラジオ局ボイス・オブ・アメリカの中国語版サイトが報じた。
同法案によると、米国では現在、
燃料を除く鉱物資源のうち19種類が100%輸入に依存し、
レアアースを含めた24種類が50%以上を輸入に依存
している。
共和党のロブ・ビショップ議員は
「中国は世界の主要なレアアースの生産国であるが、現在はその輸出を制限している。
米国がレアアースを輸入に依存する状況は、国家の安全に大きなリスクをもたらす」
とし、法案の通過によって米国の鉱業界への投資が促進されることを望むと発言した。
さらに、共和党の提出した法案に対抗して民主党が修正案を提出。
修正案には、米国で採掘したレアアースの中国への輸出禁止条項が盛り込まれた。
最終的には、修正案は否決されたものの、法案そのものは可決された。
中国政府は、現段階でも依然としてレアアースの採掘と輸出を制限しており、その理由として、資源・環境保護とともに、経済の持続可能な発展の推進を挙げている。
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日本は昨年の尖閣事件以来中国への依存度を大幅に下げる方向で動いている。
経済面でみるとおそらく旧来の7割くらいにまで依存度を下げたいという姿勢だろう。
残りの3割を周辺諸国へ振り分けて、それらの地域の開発ならびに活性化を図っていくというのが目標になる。
貿易でみれば中国への輸出率を下げることになる。
依存度は輸出の大きさにかかわってくるからである。
レアアースのようなものを除けば輸入は放っといてもいい。
なぜなら、中国がだめならいくらでも代替国はあるような製品しか輸入されていないからである。
ただ、安いから輸入されているのであって、中国政府の禁輸政策が実行されても輸入先の変更でいくらでも対処できる程度のものでしかない。
鉱物資源を除けば中国からモノはいくらでも代わりはある、ということである。
だから輸入は放っておいていい。
安ければ買うし、ダメなら強いて必要もない。
ただ、鉱物資源は中国に代わる輸入先を確保しないといけないし、その動きは徐々に加速しているのでもはや心配はない。
実際、この一年の状況では対中国輸出は減少し、対中国輸入は増加している。
つまり、中国にとっては日本はお得意様に近い形に変化しつつあるということである。
日本は「中国抜き」でやっていかれる経済に作り変えるという構造改革に取り組んでいる。
アメリカも遅まきながらであるが、中国からの戦略物質の輸入を制限し始めたようである。
これはそうなるだろう。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年9月22日 7時0分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=77026&type=0
米国、レアアースの中国依存からの脱却目指す法案が可決へ―米メディア
2013年9月20日、米下院(日本の衆議院に相当)で戦略的重要性の高い鉱物資源の自国での採掘事業を強化するよう求める法案が可決された。
これにより、中国への依存度を軽減する狙いがある。
米国では現在、全て輸入に依存している非燃料鉱物が19種類、需要の50%以上を輸入に依存している非燃料鉱物が24種類あり、そこには各種レアアース(希土類)も含まれている。米ラジオ放送ヴォイス・オブ・アメリカ(VOA)中国語版が伝えた。
当該法案を提出した野党・共和党議員のロブ・ビショップ氏は、法案の成立によって米国内における鉱山開発を後押しすることができると見ている。
ビショップ氏は
「世界の主要なレアアース生産国である中国は輸出規制を行っている。
米国が国内のレアアースの需要をまかなうために輸入に依存しなければならない状態は、国家の安全にとって巨大なリスクとなる」
と指摘する。
共和党と対立する与党・民主党もまた、「中国」を切り札に使っている。
民主党議員デイビッド・シシリーニ氏は「米国の鉱業界が中国にレアアースを輸出することを禁止する」条項を加えた修正案を提出し、法案の再審議を求めた。
シシリーニ氏は
「中国はすでに、米国の製造業や国防のよりどころである各種鉱物資源を貯蓄し始めている。
イランと協力して市場シェアの拡大を図る可能性もあり、国家安全保障上の大きな脅威である」
との見方を示した。
また、オバマ政権(民主党政権)の閣僚もすでに反対の立場を表明しているようだ。
オバマ政権は2012年3月、中国がレアアースの輸出を不当に規制しているとして、日本、欧州連合(EU)と共同で世界貿易機関(WTO)に提訴し、国際ルールによる解決を提起している。
一方、中国政府は依然として環境と資源の保護、持続可能な経済発展の推進を理由にレアアースの採掘および輸出を規制している
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[減速する成長、そして増強される軍備]
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