2013年8月29日木曜日

激化する日中空母の見えざる戦い:「日中空母戦」の真相

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●27日、香港誌・亜洲週刊は「中日空母の暗戦、中国の生み出す戦法が日本軍の優勢に挑戦」と題した記事を掲載した。写真は中国の空母「遼寧」。

中国海軍 J-15が空母遼寧の発着艦に成功する瞬間


レコードチャイナ 配信日時:2013年8月29日 6時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=76067&type=0

水面下で激化する日中空母の見えざる戦い
=戦力増強で自信を深める中国―香港誌

 2013年8月27日、香港誌・亜洲週刊は
 「中日空母の暗戦、
 中国の生み出す戦法が日本軍の優勢に挑戦
と題した記事を掲載した。以下はその内容。

 日本の「いずも」が進水し、中国の「遼寧」が日米による列島線突破をうかがっている。
 日本メディアは、もしも両国が海上で衝突すれば、日本は海空での優位性を生かし、
 開戦から数時間以内に遼寧を撃沈する
と予測している。
 だが、解放軍も戦力の増強に努め、戦線を海と空の立体的空間にまで伸ばしつつある。

 優位にある日本は空母キラーと呼ばれるミサイル「東風-21D」や、ミサイル一斉発射によるイージス艦防衛ラインの突破という挑戦を受けることになる。
 中日空母の見えない戦いは、国際関係上の公然の秘密となっている。
 お互いを仮想敵とみなし、最悪の事態に備えた準備を進めている。

 中国軍事科学院の羅援(ルオ・ユエン)少将は
 「今日の解放軍の作戦は立体的な連合作戦である。
 わが国は海軍以外にも空軍、第二砲兵部隊を有し、勝利する自信がある」
と述べた。
 中日の空母戦は、第二次世界大戦の日米決戦のような光景にはならないだろう。日本が立ち向かうのは、中国の地対艦ミサイルや電子戦、無人機であり、戦線が拡大することで日本海軍は身動きが取れなくなる。

現代の海空戦争では空軍の力が大きくなっており、対空、対艦のいずれにおいても大きな脅威となっている。
 空軍の援護なしには艦船はただの的になってしまうからだ。
 第3世代戦闘機の数では、中国空軍と海軍航空部隊のJ-10、J-11、Su-27、Su-30、JH-7などは航空自衛隊のF-15、F-16、F-2を大きく上回る。
 しかも、対艦攻撃力では航空自衛隊の戦闘機は解放軍空軍に及ばない。

 元陸上自衛隊西部方面総監部幕僚長の福山隆氏は、中国空軍と弾道ミサイル、そして宇宙を利用した総合的戦力を検討すると、日本の自衛隊の戦力だけでは対抗することが難しいと述べている。
 そのため、中日戦争での日本の希望は米国の全面的な介入に託されている。
 在日米軍の戦闘機や空母の加勢がなければ、日本は釣魚島(尖閣諸島)上空の制空権を握り、中国の大型戦艦に脅威を与えることはできないのである。


 具体的な論理があるわけでもない記事である。
 そうありたいという願望の記事のようだ。
 中国戦闘機の戦闘能力はスペックだけで、まだ実践化されていない。

『 
レコードチャイナ 配信日時:2013年8月29日 9時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=76115&type=0

中国は国産空母を建造中なのか?議論続くなか日本メディアが“デマ否定”―中国紙
 
 2013年8月28日、環球時報は記事
 「中国は国産空母を建造中なのか?議論続くなか日本メディアが“デマ否定”」
を掲載した。

 ウクライナから購入した空母ワリャーグを改装し、中国初の空母・遼寧号が誕生した。
 続いての注目は中国がいつ国産空母を建造するかだ。
 英ジェーン 海軍年鑑、米フォーリン・ポリシーはすでに建造が始まっているとの見解を示している。
 上海市の長興島造船厰で建造中の艦艇こそ中国初の国産空母だという。

 ところが日本メディアはカナダの中国軍事メディア・漢和情報センターを引用し、問題の艦艇は空母ではないと報じた。
 空母のように見える全通甲板を採用しているが、実際にはヘリコプターと大型ホバークラフトを搭載する揚陸艦だという。 

この新型揚陸艦は満載排水量3万5000トンと大型で、従来の071型揚陸艦(2万トン級)をはるかに上回る大きさを誇る。



サーチナニュース 2013/08/29(木) 09:18
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0829&f=politics_0829_002.shtml

中国初の国産空母…建造がいつ始まるのかに注目集まる

  旧ソ連の航空母艦「ワリャーグ」を改装した中国初の空母「遼寧艦」が正式に就役してからというもの、中国初の国産空母の建造がいつ始まるのかは海外メディアが最も注目する話題となっている。
 英軍事専門誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」と米誌「フォーリン・ポリシー」電子版は、最新のスクープ写真から、上海・江南造船集団の長興島造船所で建造中の艦体の骨組みは中国初の国産空母の一部である可能性が高いと伝えた。
 中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

  日本の外交時事誌「The Diplomat」ウェブサイトは26日、カナダ軍事専門誌「漢和ディフェンスレビュー」を発行する「漢和インフォメーションセンター」の報告書を引用し、
 「長興島造船所で建造されている艦艇は国産空母ではなく、最新型の強襲揚陸艦である可能性が高い」
と伝えた。

  「The Diplomat」によると、中国軍事フォーラムが8月、長興島造船所で造船が行われている写真を初めて公開したことで、「中国はすでに国産空母の建造を開始している」と多くのアナリストが指摘した。

  米誌「フォーリン・ポリシー」電子版は、公開された写真を細かく分析し、艦体の上部が底部よりも大幅に大きいため、空母のアングルド・デッキの特徴と一致すること、上部にある巨大な割れ目が空母の格納庫の造りと極めて類似していること、別の巨大な割れ目は航空機昇降リフトの位置と非常に近いことなどを指摘した。

  さらに船体の上部にV時型の凹みがあることから、カタパルトが設置される可能性が高いとして、中国初の国産空母は「遼寧艦」とは違い、戦闘機の離陸にカタパルトを採用するのではないかとの見方を示した。

  一方、「漢和ディフェンスレビュー」は、米衛星画像大手デジタルグローブ(DigitalGlobe)が撮影した写真から、長興島造船所で建造中の艦艇は、周りの造船ドックで建造している商用船とは明らかに違うと指摘し、長興島造船所はかつて、
 「中国初となる国産の大型海上戦闘艦艇を建造する決意と能力がある」
とのスローガンを掲げていたと伝えた。



WEDGE Infinity 2013年09月06日(Fri) 
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/3134
小原凡司 (東京財団研究員・元駐中国防衛駐在官)

「日中空母戦」の真相

 8月15日夜、筆者は北京のホテルでテレビに釘付けになっていた。
 CCTV新聞(中国中央電子台ニュース・チャンネル)は、「8.15日本投降日」特集を流し続けていた。
 その内容を見ていて、その日、意見交換した中国側の言葉が蘇った。
 その言葉は「これからは空母戦だ」である。

 当該特集が16日以降も報道され続けたのは、15日に武道館で執り行われた戦没者追悼式において、安倍首相が、アジア諸国に対する加害責任についての反省も哀悼の意も述べなかったことに対する反発からだ。
 報道の中で、国会議員の靖国神社参拝、麻生副総理の「ナチス」発言、橋下大阪市長の慰安婦関連発言などは、全て安倍政権の日本軍国主義化の現れとされた。
 しかし、ここまでは想定内だった。

■「いずも」は日本軍国主義化の証拠

 ニュースに釘付けになったのは、ここに、海上自衛隊の護衛艦「いずも」の進水が含まれていたからだ。
 これは予期していなかった。
 「いずも」は、平成22年(2010年)度予算で建造が認められたヘリコプター搭載護衛艦という意味で22DDHとも呼ばれ、基準排水量19500トンである。
 既に就役している「ひゅうが」級の拡大改良型で、全通甲板を有し、ヘリコプター14機を搭載出来ることから「ヘリ空母」だとも言われる。


●「いずも」の進水式 (写真:ロイター/アフロ)

 この「いずも」が8月6日に進水した。
 CCTVは、「いずも」という名称と進水した時期を軍国主義化の証拠として挙げたのだ。
 「いずも」という名がなぜ問題視されるのかは、日中戦争の発端となった所謂「上海事変」の際に派遣された日本帝国海軍第三艦隊の編成を見ればわかる。
 このときの旗艦が「出雲」なのだ。
 中国にすれば、侵略に来た日本艦隊の旗艦の名を「空母」に付けたということになる。
 安倍首相が、「侵略」を否定するかのような発言をし、アジアの国々に反省と哀悼の意を示さなかった、2013年の夏にこの名が出現したのだ。

 しかし、CCTVが言う「時期」は、これだけではない。
 8月6日という日を問題にしたのだ。
 8月6日は、広島に原爆が投下された日である。
 原爆投下は中国には関係がないと思えるが、
 「原爆投下は日本降伏の直接的要因であり、この日に進水させたのは、この恨みを晴らす意志の表れ」
だと解説されていた。

 そもそも海上自衛隊はそのようなことを考えたことがなかっただけに、筆者も驚いたのだ。
 いや、実は、海上自衛隊は「いずも」進水の日を意識したと言う。
 8月6日を避けたかったのだ。
 船乗りは迷信深い。
 縁起の悪いことが大嫌いだ。
 8月6日は、原爆投下によって広島が地獄絵図と化した日である。
 日本人にとって、この日は原爆によって亡くなった多くの方々の冥福を祈る日だ。
 このような日に、新しい艦を進水させたいと思う海上自衛官はいない。

 では、なぜこの日になったのか?
  それは「いずも」が大き過ぎたからに他ならない。
 大潮の日でなければ「いずも」は進水出来なかったのだ
 6日を逃すと次の大潮まで待たねばならず、以後の艤装に支障を来たす。
 結局6日とされたが、午前中は、広島市原爆死没者慰霊式並びに平和記念式が執り行われており、祝賀式典など出来ない。
 午後にしてもやはり配慮したのだろう。
 新聞では「華々しく」と報じられたが、実際には控え目な式典だった。

■縁起が良い「いずも」という名称

 一方の「いずも」という名称はどうか?
 命名基準は「海上自衛隊の使用する船舶の区分等及び名称等を付与する標準を定める訓令」に定められている。
 護衛艦の名称は「天象・気象、山岳、河川、地方(都市名は使用しない)の名」の中から付与される。
 進水時には名前が必要なので、通常は、進水式の数週間前に海上自衛隊が防衛大臣に決裁を仰ぐ。
 この時、複数の候補とさらに予備の名称を準備しておく。
 大臣が渋ったら、「じゃ、これで」とすかさず別の名前を出す訳だ。
 これに遡って、海上自衛隊内での検討があるので、1カ月以上前には名前の候補が挙がっていることになる。

 このとき、やはり船乗りの迷信深さが顔を出す。
 気象、地名等には限りがあり、帝国海軍時に使用された名称も使用されるが、その際には、当該艦艇の履歴を調べる。
 不幸な経歴を持つ艦名を排除するためだ。
 誰も縁起の悪い艦に乗りたくない。
 この点、「出雲」は、英国から購入して日露戦争に参加、第二次大戦終戦間際まで現役として生き残ったのだから、申し分ない。
 さらに、今年の「出雲」には特別な意味がある。
 出雲大社で60年振りの「平成の大遷宮」が執り行われたことから、「神のご加護」を得たいという想いがあったと想像できる。

■空母「遼寧」 完成までの中国の苦労

 ところで、「空母戦」と言うからには、中国の空母にも触れなければ片手落ちだろう。
 中国は、8月15日に合わせて空母「遼寧」を出港させて発着艦訓練を実施し、これも大々的に報じた。
 空母のプレゼンスは格段に大きい。
 しかし、空母の運用は容易ではない上、建造自体にも技術的困難が伴う。

 1998年、マカオの中国系民間会社が、ウクライナから空母「ワリヤーグ」を購入した。
 このとき、蒸気タービン・エンジンは撤去されず、自走できる可能性を残している。
 この艦は2005年4月に大連造船所の乾ドックに搬入され、海軍の塗装が施された。ここから中国の奮闘が始まる。

★.修復に当たって二つの難題が中国を苦しめた。

 動力システム改造の責任者であった黄東煜は、
①.「最も困難だったのは動力システムの回復であった」
と述べている。
 実は、中国の意図に気付いた米国がウクライナに圧力をかけたため、エンジンの最も重要な部品でさえ取り外され、残った装備も表記を消されていたと言う。
 「遼寧」機関長である楼富強は、
 「蒸気ボイラー内の圧力が高過ぎて危険なため、必要な出力が得られなかった。
 設計された圧力の値はわからなかった」
と述べている。
 彼らは、設計情報もないまま、試行錯誤で蒸気タービンを修復したということだ。
 これでは、本来の出力を出せないどころか、欠陥を抱えている可能性もある。

②.もう一つの難題は、艦載機関連システムであった。
 システム主任設計師の王治国は、艦載機運用システムに関する作業を担当したが、80年かかる作業を10年で成し遂げたと言う。
 誇張はあるにしても、これで問題が解決できたのだろうか?

 彼は、
 「航空機に関する問題が一万以上存在した」
と述べている。
 それぞれの設備の取付け位置がどこなのか、どのように設置するのか、設計図もなしに、ボルトの跡や配管の穴などを見ながら作業を進めたのだ。
 これでは、巨大なパズルを解くようなものだ。
 果たして正確に解けたのだろうか?

 更に、艦載機の本格運用にもまだまだ時間がかかりそうだ。
 公開された映像を見る限り、J-15が極めてスムーズに着艦している。
 しかし、これはおかしいのだ。
 その様子は陸上飛行場への着陸のようで、これでは動揺を伴う外洋で着艦することは難しい。
 着艦と着陸は異なるのだ。
 中国海軍は艦載航空機の運用をまだ体得していないように見える。

■「空母戦」は「見せっこ」

 問題を多く抱える「遼寧」だが、そのこと自体は重要ではないのかもしれない。
 空母は日本との戦争に用いられないからだ。
 「遼寧」が練習艦だからというだけではない。
 中国が更に空母を建造しても、それは、却って日米同盟と衝突する気がないことを示すものだ。

 中国は空母運用を追及しても米海軍に追いつけない。
 日米同盟と戦争を考えるなら、潜水艦を増強すべきなのだ。
 空母の建造及び運用には莫大な費用がかかる。
 中国とて空母と潜水艦を同時に追求するのは困難だ。
 既に、中国の国防費も無限ではないことがわかっている。
 中国空軍内に不満があるが、海軍に予算が多く配分されることがその一因だろう。
 中央軍事委員会副主席への空軍の抜擢も、空軍を抑えるためだとも言われる。

 「空母戦」は決して空母戦闘群の衝突を意味する訳ではない。
 言うならば「見せっこ」だ。
 しかし、空母は国家の影響力を世界中に投射出来る兵力である。
 日中間で実際の戦闘に使用されなくとも、その保有には目的があるのだ。

 中国海軍が「遼寧」改造を通じて学んだことは、国産空母建造に大いに役立つ。
 中国海軍は、通常動力型空母の次に、原子力空母の自主建造を目標にしているという報道もある。
 しかし、中国の空母建造には、多くの難問が立ちはだかるだろう。

 一方の「いずも」は、これまでの汎用護衛艦とは異なる艦艇である。
 「ひゅうが」から始まった運用思想の変化は、明確になりつつある。
 しかし、新しい艦艇運用を自らのものとする努力は始まったばかりだ。

 日中双方とも、真の「空母戦」は国内に在るのかも知れない。


サーチナニュース  2013/09/07(土) 09:57
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0907&f=politics_0907_002.shtml

艦載機を搭載したわが空母は日本の「いずも」を容易に撃退=中国

  中国網日本語版(チャイナネット)によれば、中国人コラムニストの陳光文氏はこのほど、
 「戦闘機J-15を搭載した空母・遼寧艦は、海上自衛隊の護衛艦いずもを容易に撃退できる」
と主張した。
 以下は同記事より。

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  中国初の空母「遼寧艦」の初代艦載機にあたるJ-15(殲-15)はすでに量産型が生産開始となった。
 これはJ-15がすでに海上作戦能力を有し、実戦ニーズを満たし、導入が正式に決ったことを意味している。
 同時に中国の空母が成熟した艦載機を搭載することになると考えて良いだろう。

  空母のもっとも重要な戦闘力である艦載機J-15は、中国の遠洋海軍の夢を叶える鍵だ。
 現在、J-15は海外メディアの予測よりはるかに早い段階で量産に成功した。
 技術の未熟な艦載機は、危険要素が多く、訓練において空母の甲板に立つ軍人や艦載機に予測不可能な危険を与えかねない。

  J-15の量産は、中国の艦載機訓練の安全性が確保されたことを証明するもので、艦載機、空母、パイロットの三者にとって大きな意義を持つ。
 十数回にわたる厳しい試験を経て服役した空母と量産型の艦載機、経験豊富なパイロットが今揃った。
 これによって空母の訓練の効率は大幅に向上し、中国の空軍は夢に大きく近づいたといえる。

  日本政府は平和憲法の改正を企て、第二次世界大戦中の艦艇を復活させ、東シナ海と尖閣諸島(中国名:釣魚島)で強硬姿勢を見せるなど右傾化を呈しており、日中間の緊張もエスカレートするばかりである。
 今後、空母「遼寧艦」がJ-15を艦載し動き出せば、日本の護衛艦「いずも」は相手にはならなくなる。

  J-15の訓練が成熟し、「遼寧艦」との調整を進め、艦載機のあらゆる訓練任務を完遂した暁(あかつき)には、中国初の空母「遼寧艦」はJ-15を従え出航し、遠洋で広範囲な訓練を進めることになるだろう。
 中国海軍は真の意味で翼を広げ、グローバル化へと足並みを揃え、いわゆる列島線封鎖は歴史に葬り去られることになるだろう。



レコードチャイナ 配信日時:2013年9月7日 10時20分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=76444&type=0

中国初の空母・遼寧は世界で最も安価な空母―露メディア

 2013年9月5日、人民日報によると、ロシアの軍事週刊誌・軍工信使はこのほど、中国初の空母・遼寧は、その前身はウクライナから2000万ドルで購入した未完成艦・ワリャーグであり、世界で最も安価な空母だと伝えた。

 ワリャーグの改装は主に中国の独自に開発した技術・設備が使われており、
①.殲15(J-15)戦闘機40機と、
②.ロシア製Ka-28を基礎に開発した各種ヘリコプター20機
合計60機が搭載可能となっている。

 しかし、米国など各国の専門家は、空母・遼寧の影響力はさほど大きくないと分析している。
 まず、殲15戦闘機は搭載されている電子システムや兵装が米国のF/A-18に大きく劣っている上、レーダー誘導装置や各種戦闘・偵察装備に対応した戦闘機・ヘリコプターを配備できておらず、その戦闘力を十分発揮できない。
 また、遼寧そのものも自衛手段がほぼ皆無で、低空を飛行中の目標に対する攻撃能力しかないと指摘されている。

 海外専門家の批評に対し、中国を代表する軍事専門家・張召忠(ジャン・ジャオジョン)氏は、
 遼寧はあくまで試験的な存在で、研究開発を目的に運用しているにすぎない
とし、同艦から得た経験を今後の空母開発・建造に生かすことになると話す。
 そのため、
 遼寧の自衛能力うんぬんという話題には何ら意味がない
と指摘している。




減速する成長、そして増強される軍備

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