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サーチナニュース 2013/08/29(木) 12:55
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0829&f=politics_0829_008.shtml
中国共産党が35年分の“大掃除”…党内ルールの失効宣言
中国共産党は28日までに、1978年から現在までにまでに制定した党内ルールのうち、300件の廃止と失効を決めた。
古い時代に作られたルールがそのままにされていたので、現状にそぐわなかったり、ルールが互いに矛盾するなどの問題が出ていたという。
中国新聞社が報じた。最も古いもので35年前のルールを“大掃除”したことになる。
「中共中央(中国共産党中央委員会)の、一連の党内法規と規範性文献の廃止と失効宣言にかんする決定」
として、古いルールの整理を発表した。
廃止や失効の対照になったのは、最も古いもので1978年、新しいものは2012年6月の制定で、計300件。
現在も有効とされたものは467件で、42件は修正された。
古いルールは現状に合わなかったり、互いに矛盾したりする問題が出ていた。
ルールの整理は「党の科学的(合理的)レベルを高めるという、重要で深淵な意義を持つ」という。
①.中国共産党は今回の整理を「第1段階」として実施し、
②.続いて(1949年の)中華人民共和国成立から1978年までのルールの整理に早急に取り組む。
64年前にさかのぼって、党内ルールの「合理化」が実施される
ことになる。
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◆解説◆
中国共産党が自ら、党内規則について「現状に合わなかったり互いに矛盾する場合」が発生していたと認めたことになる。
党におけるルール体系の整理は「当然のこと」ではあるが、改革の一環として評価できる。
ただ、今まで個別の「現実には適用できないルール」の問題を、
★.「だれが、どのような基準で判断し、どのような手順で現実的な処理をしていたか」
については、明らかにされていない。
中国では1990年代から「法治主義の確立」が強調されるようになった。
新たな法の制定も相次ぎ、法体系はかなり充実するようになった。
同分野で、多くの人が努力を続けてきたことは否定できない。
しかし、
法治主義の本質は、「法の存在」そのものと言うよりも、「ルールの感覚」ではないだろうか。
●.「存在するルールは守って当たり前」、
●.「ルールが現状にそぐうものか、常に考える」、
●.「互いに矛盾するルールは作らない、存在を許さない」
などの考え方だ。
中国の“大元締め”である共産党が自ら「法治主義」を強調するようになった後も、きわめて長い時間にわたって「自らのおかしなルール体系」を許してきたということになる。
中国では2013年になり、「人権を広く認めた自国の憲法を順守せよ」との「憲政要求」の声が高まった。
人民日報は同要求を「外国勢力と結託した政治要求」との批判を続けている。
「憲政要求」が「政治要求」であることは間違いないとしても、
「ルールと現実の落差問題」そのものについての論理展開はみられない。
ある程度の水準の「ルール感覚」があれば、是非はともかくとして、仮に“屁理屈”であったとしても「憲法の運用は現状で問題ない」とする論理の展開があるはずだが、そのような主張は極めて希薄だ。
中国が法治主義についてまだ「発展途上」であることのあらわれと、理解せざるをえない。
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