●都市建設により経済成長を図ろうとする中国。しかし、遼寧省鉄嶺市は、近隣に開発した都市に住民を引きつけることができなかった。
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ウオールストリートジャーナル 2013年 8月 12日 15:39 JST
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324539604579007921613830160.html
By DINNY MCMAHON
中国のゴーストタウンにみる都市化の失敗例
【中国・遼寧省鉄嶺市】
人口34万人の鉄嶺市は、2005年に新たな街を開発する計画を立ち上げた。
旧式の工業地帯の立て直しに向け、遼寧省の幹部が立てた計画の一環だ。
中国北東部のこの小都市が、6マイル(約9.6キロ)離れた場所に衛星都市を建設する計画に着手したとき、滑り出しは順調だった。
都市計画のプランナーは数百万元を投じ、未処理の下水の捨て場になっていた周辺の湿地帯を浄化した。
手付かずの環境が企業誘致につながり、収入や人口の増加につながればいいと願いながら。
湿地の再生は09年に完了。
インフラ、運河、政府のオフィス、一部共同住宅も同年に完成した。
4年後、この新都市はほとんどゴーストタウン化している。
きれいな川の流域に並ぶのは、人気のない住宅や政府のビルだ。
手頃な価格で良質な住宅を提供したとして国連に認められた住宅区画は、ほとんど空っぽだ。
企業は地元に雇用を創出するとみられていたが、実現していない。
雇用がなければ、ここに転居したくなる要素はほとんどない。
李克強首相は都市化が国の経済成長を先々まで支えるとうたっているが、鉄嶺市は李氏が直面する数々の課題を象徴している。
アナリストらによれば、20年で2億5000万人が農村部から都市に移住する見通しだ。
李氏は3月、首相として初めて臨んだ会見で、
「都市化は多大な消費や投資需要を促すだけでなく、雇用の機会を創出し、国民の幸せに直接影響する」
と述べた。
李氏は自身が示した経済的目標を達成する方法について、詳細な計画をまだ示していない。
都市の住人は農村部の住人より所得が高い傾向にあり、理論的には消費財やサービスに支払える金額が多い。
しかし、政府がこれを実現するには、そうした都市に住民を呼び込む雇用の創出が欠かせない。
鉄嶺市はその難しさを浮き彫りにしている。
衛星都市の開発地区にひかれてやってきた床張り事業会社オーナーは「人はどこだ。ここには誰もいない」と述べた。
「すぐにも倒産しそうだ。仕事を求めて北京に移るかどうか従業員と話し合っている」
という。
新しい都市のランドスケープを設計した設計者は
「10年から20年で、鉄嶺市はいい開発例になるかもしれない。
だが、企業を呼び込めなくてはだめだ」
と述べた。
輸出部門は先に都市化の波をもたらしたが、再現は無理そうだ。
先進国の需要は依然として低迷しており、中国製品はコスト上昇で海外競争力が低下している。
鉄鋼、太陽光発電、造船など、多くの業界が抱える余剰能力が、雇用創出の抑制に追い打ちをかけそうだ。
近年では、全国的な投資ブームが生んだ雇用が建設業界の雇用ギャップを埋めてきた。
このことは、中国経済が好調を維持する要因になった反面、人気のない郊外や鉄嶺市の新都市のようなゴーストタウンを全国に生み出した。
投資ブームは、インフレをあおったり不良債権を抱えた金融部門を泥沼に陥らせたりするリスクとなってきた。
人が集まらず、期待された経済的配当がもたらされなければなおさらだ。
中国はこれまで、まず建設し、その後に需要を創出してきた実績がある。
例えば上海の浦東新区は当初テナント集めに失敗したが、後に中国の成功の象徴になった。
上海ほど大きくない都市の多くは、そのような吸引力に欠けている。
クレディ・スイスの不動産アナリストは最近、リサーチノートで
「等級が高い都市は就職口の数や質が高く、低い都市は人口の減少を経験している。
そうした都市では(住宅建設業者への)土地の売却が急増しており、住宅の供給過剰を増幅させている」
との見方を示している。
このアナリストが中国287都市について集めた人口統計によると、小さめの都市の約3分の2で、住民数が登録されている人数より少ない。
このことから、登録している自治体から住民が流出していることがうかがえる。
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IB Times 2013年8月15日 19時05分 更新
http://jp.ibtimes.com/articles/47945/20130815/1376561152.htm
中国深センの試験的経済特区、香港からの融資は伸び悩み
中国深セン市の前海経済特区の企業による香港の銀行からの借り入れは、特区制度開始当社こそ大きく伸びたが、その後は融資に関する規制や政策の不透明性から伸び悩んでいる。
同特区は資本勘定の人民元交換性の試験的プログラムと位置付けられているが、融資の伸び悩みは課題を課している。
特区内や周辺地域では不動産価格は高騰し、関連する地方政府は香港の企業や銀行に支店を設置するように呼びかけているが、長期的な経済特区としての存続可能性について懐疑的な見方が高まっている。
中国銀行(香港)や英スタンダード・チャータード(香港)、HSBCホールディングス(HSBA.L)を含む15の銀行は1月に、前海特区での26プロジェクトを対象に総額20億元(3億2700万ドル)の融資を決めた。
その後融資は伸び悩み、6月に当局が明らかにしたところによると、5月末までで約52億5000万元にとどまっている。
前海特区制度では、特区内の企業は香港の銀行から、当事者間で決定した金利で融資を受けることができるが、融資は15平方キロメートルに及ぶ特区内での建設や事業に使われる必要がある。
香港の銀行から借り入れる場合は200ベーシスポイント(bp)以上の金利の割引が受けられるなどの奨励策が用意されているものの、融資の伸びは鈍い。
スタンダード・チャータード(スタンチャート)銀行のストラテジスト、ベッキー・リウ氏は
「税制上の優遇措置が企業にとって最大の誘因だ。
企業は優遇的所得税率の15%を享受できるかどうかを確認できるのを待っている」
と指摘した。
優遇税率の対象となる業種や企業の一覧は年内に公表されることになっているが、中国財政省により依然検討されている。
前海特区での事業に関わるある香港の銀行関係者は
「前回でのインフラ建設は融資の第1段階で、その後は業務や貿易を促進するために融資の幅広い活用を許可する必要がある」
と述べた。
現時点では、特区で受けた融資は特区内で使うように規制されている。
同関係者は「前海は非常に小さな深セン市内の地区でしかない。企業が支社をそこに設立するかもしれないが、本土の他の都市にある工場にも資金は必要だ」と語った。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年8月20日 8時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=75730&type=0
債務に苦しむ中国地方政府、手持ち資産売りに走る―米紙
2013年8月19日、米紙ニューヨーク・タイムズ(中国語電子版)は
「中国の地方政府が資産を売り始めている」
と題する記事を掲載した。星島環球網が伝えた。
中国中部のある中規模都市の副市長が今年5月、広東省深セン市政府の顧問を務める筆者(広州市の小口融資企業会長)に会いに来た。
副市長は
「私たちの体育センターは華中地域最大なのだが、なんとか融資を取り付けられないか」
という。
また乱開発のつけが表れた。
似たような話は過去にいくつも聞いてきた。
08年のリーマンショック以降、中国政府はさまざまな財政刺激策を打ち出してきた。
大規模インフラ事業、公共道路建設、鉄道整備などだ。
とりあえず中国経済の衰退は抑えられたが、各地に残されたのは使われもしない膨大な数のビルとインフラ設備だった。
一方、これらの開発で各地の地方政府の懐はすっからかんになった。
地方政府の債務は増えるばかりだ。
そこで地方政府は手持ちの資産を売るようになった。
私のもとを訪れた副市長は言った。
「私たちは手持ちの資産をすべて売らざるを得ない。
地元銀行やホテル、企業の株などだ」。
昨年末時点で、中国の地方政府の債務は国内総生産(GDP)の25%前後まで膨れ上がっている。
一部の経済学者は
「14年には大量の債務が返還期限を迎え、信用不安と経済崩壊が起きる可能性がある」
と懸念している。
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JB Press 2013.08.27(火)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/38532
空き家、空き地が急増、
ゴーストタウン化する中国の地方都市
アメリカ・ミシガン州のデトロイト市が財政破綻してから1カ月以上が過ぎた。
負債額180億ドルという、米国史上最大級の自治体破綻である。
かつて工業都市の中心を担ったデトロイト市の破綻は、日本の地方都市にとっても中国にとっても対岸の火事では済まされない。
共通点は「空き家」や「空き地」の続出だ。
空き家の出現は、生産拠点の外部への移転によってもたらされた。
かつて「モーターシティ」として急成長したデトロイト市は、1950年に185万人の人口を抱えていたが、現在では半分以下の70万人にまで減少した。
デトロイト市だけではない。
アメリカでは東海岸を中心に、1960年代をピークに古い工業都市が衰退し、産業の構造転換とともに多くの工業用地が低利用地や未利用地と化した。
この現象が見られるのはアメリカだけではない。
先進国の多くの都市で、生産拠点の移動や人口増加のピークアウトとともに、続々と工場跡地や空き家が発生している。
少子高齢化や経済の停滞による地価下落、企業の投資意欲減退と財政危機で、都市の衰退に歯止めをかけられないのが現状だ。
「8万に達する空き住宅、空きビル、空き工場、それに空き地を加えて、市域の3分の1が『空き』という殺伐とした風景が出現した」(日本経済新聞、8月7日、矢作弘龍谷大学教授)
と描写されるように、デトロイト市では不動産価値を失った土地や家屋が散乱している。
その悲惨な状況は、米タイム誌のフォトエッセイをクリックすると、リアルに伝わってくる。
デトロイト市には、第2次世界大戦以前から続く「デビルズナイト」という風習がある。
10月30日のハロウィンの前夜に、近所の住宅に卵を投げつけるなどのちょっとしたイタズラなのだが、80年代に入るとこれが空き家への放火にエスカレートし、84年には800件を超える放火を引き起こした。
タイム誌の写真には、燃え上がる住宅と消防隊員の姿に加え、焼け跡に張られたミシガン州の放火防止委員会による「保証金5000ドル」の張り紙も掲載されている。
不動産価値を失った住宅ならば、いっそ燃やしてしまった方が保険金も出る、そんな思惑から自分の資産に火を放つ者も出現した。
■ピッツバーグにおける「第3の力」による再生の取り組み
かつての製鉄の街であるピッツバーグ市(ペンシルベニア州)も、同じ悩みに直面している。
産業の構造転換により淘汰された工場跡地の再開発と、新たな産業育成と都市再生が目下の課題だ。
特に、土壌汚染が深刻な製鉄所跡地の再生は、ピッツバーグ市に重くのしかかっている。
ピッツバーグ市では、地元のGテックという組織による地域再生の取り組みも進んでいる。
空き地や工場跡地を緑化して都市の活力を再生する「グリーン戦略」という取り組みである。
市内のある製鉄所跡地では、ヒマワリの栽培が行われている。
土壌の汚染物質を吸収し浄化する作用があるヒマワリを植えることで、土壌汚染問題を解決しようというのだ。
これ以外にも、菜の花やキビなどの栽培も行う。これらはエタノールのような生物燃料となる。
Gテックは地元市民に栽培指導も行っている。
土壌の浄化と低・未利用地の再利用、さらにそれを職業訓練と結びつけ、その地域に成長をもたらそうというのが狙いである。
Gテックの誕生は2006年にさかのぼるが、もともとはカーネギー・メロン大学のハインツ公共政策管理学院の卒業プロジェクトとして活動は始まった。
この試験的な取り組みが成功し、様々なコミュニティや組織に向けてその活動を拡大した。
「空き地」や「空き家」は不動産の資産価値の減少というマイナスの要素を持っているが、「空きスペース」という意味ではたくさんの可能性を秘めている。
ピッツバーグ市では、政府でもない、企業でもない、「第3の力」による取り組みで克服しようとしている。
そのトライアンドエラーは、国境を越えて多くの都市に示唆を与えてくれるだろう。
■日本の泣き所は土地制度
日本でも「空き家」や「跡地」問題は深刻だ。
東京23区内でさえコイン駐車場は至る所にあり、山手線の外側の郊外では空き家の多さに驚く。
地方都市は言うまでもなく、いまどきは都市部でさえ「シャッター街」は珍しくない。
団地の空洞化も深刻だ。
約60年にわたって住宅供給を続けて来た都市再生機構(旧・日本住宅公団)は、戦後の住宅不足の解消のためには確かに不可欠な公共政策だったと言えよう。
しかし、旧公団は住宅の供給が充足した後も事業を存続させ、組織を肥大化させた。
そしてバブル崩壊を経て少子高齢化を迎えた今、巨大な負の遺産を背負うに至っている。
現在の都市再生機構のストック(約77万戸)はだぶつき、削減、再編が求められている。
その一方、特殊法人(現在は独立行政法人)という曖昧な位置づけは組織を不透明にし、腐敗の温床となり続けた結果、13兆円もの有利子負債を抱えるに至っている(2012年時点)。
多くの工場跡地の出現も、地方経済に打撃を与える。
だが、経済産業省の“再生”の取り組みに積極性は感じられない。
「日本では多くの土地が私有財産であり、権利関係も複雑なため手も足も出ない」(同省職員)
ためだ。
日本の場合、問題の一因となっているのは、「行政が私有地の処分と活用に介入できず再開発を進めにくい」という点だ。
国や自治体が主導して再開発をしたくとも、所有者が土地を離れてしまっているために権利移転を不可能にしているケースが多いのだ。
使用・収益・処分のすべての領域において自由が保障される日本の「絶対的土地所有権」のあり方は、今後問われることになるだろう。
地籍調査も同様だ。
地籍調査で確認する土地の境界は、土地資産の基礎となる重要な情報だ。
しかし、土地所有者など関係者が立ち会いのもと、双方の合意の上で土地の境界を確定するという「面倒くささ」から、地籍調査の進捗率は50%未満と先進国でも異例の低水準となっている。
中には所有者の所在が分からず、棚上げになる例も多い。
これでは次世代に土地を引き継ぐことができず、日本の国土はどんどん荒廃する一方である。
■ゴーストタウン化まっしぐらの中国の都市
中国はどうだろうか。
内陸部では相変わらず開発ラッシュが続いているが、地方都市は次第に先進国と同じ衰退への道を歩みつつある。
●地下鉄(正しくは「軌道」)3号線のマンション群
中国の1人当たり住宅面積はかつての「平均7平方メートル時代」から脱し、ついに5倍の35平方メートルに達した。
だが、13億5000万人に拡大した人口は、2050年には13億人に減少すると言われ、「もはや住宅は不足していない」という専門家の声も出始めている。
事実、空き家は急増中である。
筆者は上海市内を南北に走る軌道3号線上を活動の拠点としているが、曹楊路駅、鎮坪路駅付近を通過すると、無数の高層マンション群が視界に飛び込んでくる。
そのたびに、「こんなにマンション開発してどうするのか?」と呆れてしまう。
●歩道に並ぶ空き室情報の看板
下車して駅を背に居住区に向かうと、ワッと不動産仲介業者に囲まれる。
林立する高層マンションの足元で、不動産業者が歩道に看板を並べて客引きを行っているのだ。
店舗で来客を待つという“待ちの営業”では間に合わないほど、空き室が増加しているというわけだ。
確かに上海は交通至便な国際都市でもあり、マンションを「建てれば売れる」という時期があった。
だが、かつて日系企業の工場が集積していた嘉定区では、2006年からあの手この手の作戦で工場の追い出しが始まった。
多くの工場が移転した結果、マンションも空き室が目立つ状況に陥っている。
それでも上海市内なら「腐っても鯛」の上海ブランドがあるからまだマシだ。
問題は、中国全土でやみくもに開発された住宅地である。
中国の地方政府は、息のかかった建設会社に資金を融通し、国有の土地を転売することで都市化の発展を主導してきた。
マンションを次々に建設し、オリンピック会場に匹敵するようなスタジアムを建設・・・、
そんな箱物開発が全国津々浦々で進められてきた。
中国の今日の発展は融資と投資がもたらした濫開発である。
だが、遅かれ早かれ全国規模でゴーストタウンが出現することは目に見えてる。
しかも、開発時に正当な評価からかけ離れた担保設定が行われたため、不良債権問題が顕在化しつつある。
不良債権問題は、深刻な影響を地方経済にもたらすだろう。
浙江省の温州市、内モンゴルのオルドス市では、買い手のつかない建物や空き部屋がすでに多数出現し、地方政府の債務を巨大化させている。
ある専門家は、
「すでに破産適用レベルの地方政府があるが、地方政府の財政破綻の明確な定義はなく、事態を曖昧にしてしまっている」
と警鐘を鳴らす。
それにもかかわらず地方都市では「城鎮化(都市化)」の大号令のもと、さらなる住宅建設が進められようとしている。
デベロッパーに危機感はない。
それどころか「地方都市は破産などしない」という妙な自信がある。
いざとなったら中央政府が必ず手を打つ、と信じているためだ。
■「民」の力が存在しない中国
さて、土地制度の改革なくして、日本の国土の将来は危ういと述べた。
日本では「民」の力が強すぎるのである。
ちなみにピッツバーグ市では、市の社会資本投資や都市再開発において、都市再開発公社(URAP)が主導的な役割を果たしてきた。
これは全米で初めて“土地収用権”を持つことが認められた公社でもあり、土地買収において収用権を行使し、老朽建築物などを一掃してきたという経緯がある。
また、ドイツでは「所有権は義務を負う」とし、「その利用は、同時に公共の福祉に奉仕すべきである」と憲法に定められている。
都市を再生させるカギは、「公と民のパワーバランスにある」と言っていいだろう。
その一方で、中国の将来は暗澹たるものがある。
なぜなら、中国には「民」の力がまったく存在しないからだ。
中国では、企業も国民も「官」が書いたシナリオの上をひた走ることに慣れきっている。
たとえそれが誤っていようとも、それが取り返しのつかないことになろうとも、疑問を抱かずに突き進むしかない。
「官」は、たとえそれが誤った結果を招いても、曖昧に処理し、隠蔽し、開き直る。
いつも正しいのは国家であり、「民」のパワーは結束することを許されない。
民主的かどうかという以前に、「民」という概念自体がそもそも欠落している中国では、今後も官主導の「箱物開発」が続くだろう。
その先に待っているのはまぎれもないゴーストタウン化である。
「民」不在の国土の荒廃はもう誰にも止められない。
姫田 小夏:
中国情勢ジャーナリスト。東京都出身。大学卒業後、出版社勤務等を経て97年から上海へ。翌年上海で日本語情報誌を創刊、日本企業の対中ビジネス動向を発信。2008年夏、同誌編集長を退任後、東京で「ローアングルの中国ビジネス最新情報」を提供する「アジアビズフォーラム」を主宰。現在、中国で修士課程に在籍する傍ら、「上海の都市、ひと、こころ」の変遷を追い続け、日中を往復しつつ執筆、講演活動を行う。著書に『中国で勝てる中小企業の人材戦略』(テン・ブックス)。目下、30年前に奈良毅東京外国語大学名誉教授に師事したベンガル語(バングラデシュの公用語)を鋭意復習中。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年8月29日 7時20分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=76033&type=0
開発過剰な小都市の不動産、中国経済の減速に不安広がる―中国
●26日、中国の中小都市における過剰な不動産開発が人々の不安をかき立てている。資料写真。
2013年8月26日、参考消息(電子版)によると、ロイターはこのほど、中国の中小都市における過剰な不動産開発が人々の不安をかき立てていると伝えた。
中国経済の先行きが不透明な中で、これまで10数年、
伸び続けた中国の不動産投資が今後も続くかどうか、
人々は疑問視している。
ここ数年間で大規模な開発が行われたことにより、多くの不動産が生み出された。
しかし、景気が減速するとそうした不動産が消化しきれなくなり、不動産市場が冷え込むことで中国経済を牽引する可能性がさらに失われてしまうと不安が広がっている。
2013年7月の北京市における新築住宅価格は前年同期比14.1%上昇し、上海でも13.7%上昇。
大中都市では7.5%上昇したが、小都市における新築住宅価格は大きく落ち込んでいる。
北京市のあるコンサルティング会社のアナリストは、中国の都市人口の多くを占める小都市では住宅が供給過剰になっており、今後数年間にわたって国の成長に深刻な影響を与える可能性があると指摘している。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年8月30日 7時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=76155&type=0
中国の不動産、無節制な開発は「大規模なゴーストタウンを生む」―日本メディア
●28日、日本メディアは報道で「ディベロッパーの無節制な開発により、中国では空き家が日増しに増加している。いずれ中国では大規模な『鬼城(ゴーストタウン)』が出現する」と指摘している。写真は中国のマンション。
2013年8月28日、日本メディアは報道で
「ディベロッパーの無節制な開発により、中国では空き家が日増しに増加している。
いずれ中国では大規模な『鬼城(ゴーストタウン)』が出現する」
と指摘している。
環球時報(電子版)が伝えた。
中国では地方政府けん引のもと都市化が進められているが、ディベロッパーは「破産しても政府が必ず助けてくれる」という甘い考えを持っており、なおも分譲住宅の開発を推し進めている。
これが空き家の情況を深刻化させる原因となっている。
さらに、開発時に地方政府が正確な評価を行っていないために、不良債務が多く発生している。
浙江省温州市や内モンゴル自治区オルドス市がそのいい例で、両市では急激な開発に対し購入者が少ないために多くの建物が使用されることなく放置されている。
これにより地方政府は巨額の債務を抱え込む結果となった。
不動産開発について地方政府とディベロッパーが考えを改めない限り、中国に大規模なゴーストタウンが出現するのは時間の問題だろう。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年8月30日 16時20分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=76146&type=0
中国の破産に直面する10都市、広州市や“陶器の里”景徳鎮市も―香港メディア
●29日、香港・フェニックステレビ(電子版)は、破産に直面する中国の10都市について報じた。中国の中心都市として知られる広東省広州市もそのうちの1つとして紹介されている。写真は浙江省温州市。
2013年8月29日、香港・フェニックステレビ(電子版)は、破産に直面する中国の10都市について報じた。
中国の中心都市として知られる広東省広州市もそのうちの1つとして紹介されている。
内モンゴル自治区オルドス市や陝西省神木県は石炭資源への依存が問題視され、破産の危機が指摘されている。
甘粛省玉門市や湖北省黄石市、雲南省昆明市東川区なども、それぞれ石油や鉱物、銅といった資源への依存が危険だという。
陶器で有名な江西省景徳鎮市は、陶器産業が市を支えているため、産業の衰退とともに破産する危険性をはらんでいる。
さらに、東北地方の主要都市である吉林省長春市や中国の中心都市である広東省広州市は自動車産業の低迷による破産の可能性がある。
両市では自動車が主要産業で、自動車産業の低迷は市の財政に大きく影響する。
このほか、浙江省温州市は製造業の低迷、海南省海口市は不動産バブルによる破産が危険視されている。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年9月4日 17時34分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=76354&type=0
中国は巨大建築への「熱狂」をやめようとしている―中国メディア
●3日、参考消息網は記事「ドイツ通信社:中国は巨大建築への熱狂をやめようとしている」を掲載した。東莞市の新華南モールは2005年の開業当時、世界最大のショッピングセンターと讃えられたが、今では巨大な廃虚と化している。写真は新華南モール。
2013年9月3日、参考消息網は記事
「ドイツ通信社:中国は巨大建築への熱狂をやめようとしている」
を掲載した。
広東省東莞市の新華南モールは2005年の開業当時、世界最大のショッピングセンターと讃えられたが、今では巨大な廃虚と化している。
天井板の剥落もあり、立ち入りは危険だ。
開業4年の時点で99%の物件は空室だった。
こうした巨大建築の建設は単に投資家が支持しているだけではない。
認可権は省政府が握っており、地方官僚の個人的なイメージを向上させるために巨大建築を好む傾向がある。
国民のためではなく、官僚の個人的な都合のために作られているというわけだ。
だが中国共産党の機関紙である人民日報はこうした巨大建築への「熱狂」を批判してきた。
政府もバランスある発展を求めている。
今年7月には中央政府は地方政府の大型オフィス新設を今後5年間禁止すると通達するなど引き締めに躍起になっている。
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