2013年8月9日金曜日

習近平の汚職撲滅キャンペーンは見掛け:自分自身の地位を守ることに専念

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●北京で2011年7月撮影(2013年 ロイター/K.J. Kwon)
8月9日、中国共産党元総書記である故・趙紫陽氏の秘書を務め、1989年の天安門事件をめぐり獄中生活を送った経験を持つ鮑トウ氏が、ロイターのインタビューに応じた。


ロイター 2013年 08月 9日 19:42 JST
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYE97806P20130809

習国家主席の汚職撲滅キャンペーンは見せ掛け=元中国共産党幹部 

[北京 9日 ロイター] -
  中国共産党元総書記である故・趙紫陽氏の秘書を務め、1989年の天安門事件をめぐり獄中生活を送った経験を持つ鮑トウ氏(80)は9日、ロイターのインタビューに応じ、
 習近平国家主席について、汚職撲滅に真剣に取り組んでいないと指摘し、
 中国の「病気」を気にかけるよりも保身に走っているとの認識を示した。

 鮑氏は北京の自宅アパートで、
 「私には1つのことしか見えない。
 それは彼(習主席)が抑圧を続けているということだ」
と指摘。
 「それ以外に、彼がしたいことは見えない。
 おそらく彼は1つのことをやりたいだけなのだろう。
 それは自身の安定を保ち、自身の地位を守ることだ
と述べた。

 同氏は閣僚級の幹部だったが、天安門事件で軍を投入する決定に反対し、7年間投獄された。
 政府への批判を続けており、今でも当局の監視下に置かれている。

 3月に就任した習主席は党の存亡にかかわるとして、汚職撲滅を中心課題に挙げている。

 一方で、安定を何よりも重視する政権は、当局者の資産公開を求めた少なくとも16人の活動家を拘束している。

 鮑氏は
 「これは、彼(習主席)が汚職に立ち向かいたくないということを意味していると思う」
と説明。
 「そうした汚職撲滅への取り組みは見せ掛けであり、一般大衆をばかにしている」
と非難した。

 また、同氏は、習主席が「毛沢東の道を歩んでいる」と指摘。
 「つまり、彼は中国の問題を解決しようとしていない。
 彼がやりたいことといえば外見を装うだけであり、(中国の)病気に対処して外科手術や投薬を施すことは望んでいない
と述べた。

*写真キャプションに撮影年月を明記して再送します。



サーチナニュース  2013/08/09(金) 10:50 
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0809&f=politics_0809_004.shtml

党籍剥奪・公職追放…江沢民氏の腹心、副大臣級の国家幹部

  中国共産党中央紀律委員会は8日までに、国家発展改革委員会(発改委)の劉鉄男副主任を、「違法な所得を得た」などの理由で党籍剥奪(はくだつ)と公職追放の処分を決めた。
 劉副主任は国家エネルギー資源局の局長を務めた経験もある。
 発改委は日本の「省」と同格の政府組織で、副主任は「副大臣」に相当する。
 劉前副主任は江沢民元国家主席の腹心とされる。

  劉副主任には
「職権を利用して他人のために利益を謀(はか)り、本人と家族が巨額の金品を受け取った」、
「規則に違反し、親族が経済活動を行い利益を得た」、
「謝礼として金品を受け取った」、
「道徳的に堕落した」
などの疑いがもたれているという。
 「道徳的堕落」は通常、いわゆる「愛人問題」を指す。

  劉副主任の問題は2012年12月に、雑誌「財経」の副編集長で、ジャーナリストの羅昌平氏が実名で公開しているブログで、劉副主任について「学歴偽造」、「巨額のローン詐欺をした」、「元愛人と利害問題で対立し『殺す』と脅した」などの疑いがあるとの文章を発表したことで表面化した。
 中国共産党は5月にはすでに、劉副主任の本格的な取り調べを進めていたとされる。

  劉副主任は1954年、北京市で生まれた。
 大学院に進み経済学修士と工学博士号を“取得”したとされる。
 卒業後は中国中央政府で、マクロ経済コントロール関係の仕事に従事した。
 1996-99年は駐日本大使館で、経済担当の参事官を務めた。
 2003年に政府の機構改革で発改委が発足すると、工業局局長などを務めた。
 08年には同委員会副主任に昇進。
 11年1月からは国家エネルギー局局長も兼務した。

  劉副主任は日本の名古屋市立大学で修士号を取得したと表明していたが、公式の経歴には同学位の記載がない。


レコードチャイナ 配信日時:2013年8月9日 17時10分 
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=75348&type=0

失脚の高官・劉鉄男氏、解任と党籍はく奪処分に
=司法機関で犯罪性を調査―中国

 2013年8月8日、中国共産党中央規律検査委員会は、中国元国家発展改革委員会副主任、元国家エネルギー局局長の劉鉄男(リウ・ティエナン)氏が紀律を違反した問題で、同党の規則に基づき劉氏の解任と党籍はく奪を決定した。
 新華社通信が伝えた。

 同委員会の調査により、劉氏は職権を乱用し、不当に金品を手にしていたことが明らかになっている。
 同委員会は劉氏が紀律に著しく違反し、犯罪に当たる案件もあるとして、劉氏の解任と党籍をはく奪し、不当に手にした金銭を没収する。
 犯罪の疑いのある案件については司法機関に処分が委ねられるという。



ロイター 2013年 08月 9日 15:08 JST
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYE97803M20130809

焦点:薄熙来裁判、中国の経済改革占う試金石に



[北京 9日 ロイター] -
 中国重慶市の元トップで、昨年に失脚した薄熙来氏の公判が、山東省済南市で近く開かれるとみられる。

 裁判所の判断は、習近平政権が計画する経済改革の進展ペースを左右しそうだ。

 中国指導部に近い複数の関係筋によると、薄氏の失脚であらわになったイデオロギーをめぐる対立により、習近平国家主席の野心的な経済リバランス計画は習氏の当初のもくろみよりペースが鈍ったという。
 そしてそれが、政治改革が議題に上らない要因の少なくとも一部となっている。
 判決後も緊張状態は長い間続き、事態によっては悪化する可能性もあるという。

 中国共産党幹部は、死刑もしくは無期刑という厳しい判決が下されれば、左派(保守派)や貧困層といった薄氏の中核となる支持者が反発するのではないかと懸念する。
 民営企業の活性化や市場経済の推進などの改革を、薄氏の支持者が阻害し続けることはリスクだ。
 党の関係筋は
 「薄熙来には、党や政府、軍の中に依然として多くの支持者や同情を寄せる者がいる
と指摘する。

 この関係筋は、政治的に敏感な問題であることを理由に匿名を希望した。
 党が司法を支配する中国では、政治的に敏感な裁判で無罪判決が言い渡されたことは前例になく、済南市の中級人民法院(地裁)が汚職や職権乱用、収賄の罪で起訴された薄氏に有罪を言い渡すことはほぼ確実とみられる。
 比較的寛容な判決が下されるとみられるが、習国家主席にとってはこの場合も改革派からの怒りを招く可能性がある。 
 関係筋は
 「(左派と改革派の)双方を満足させることは困難だろう」
と話す。

 中国指導部は薄熙来裁判に早いところ決着をつけ、より大きな課題に取り組みたいと考えている。
 北京在住の政治評論家で歴史学者の章立凡氏は
 「彼らはできるだけ早くこの問題を片付けたいと考えており、そうすれば新たな団結を実現することができる」
と説明する。

■<成長と安定の持続が最優先課題>

 習国家主席には、早いうちに薄熙来裁判を済ませたい事情もある。
 9月か10月に開かれる予定の中国共産党第18期中央委員会第三回全体会議(三中全会)を控え、重要な期間に入ったからだ。
 指導部に近い別の関係筋は
 「習氏の最優先課題は、経済成長を持続させ、安定を維持することだ」
と話す。
 習氏は明確な自身の派閥を持たず、党や政府、軍内では強力な利益集団との対立に直面しており、依然として権力基盤固めの時期にある。  

■<左派への配慮>

 薄熙来事件は大きな動揺をもたらしたものの、忠誠心があり、従順な党員が集まる共産党内で表立った闘争が起こることはまずない。
 薄氏に同情を寄せる左派は、理想化された初期の共産党統治を懐かしむ。
 2007年に重慶市トップに就くやいなや、薄氏は毛沢東時代を想起させる数々の政策を打ち出し、左派の支持を得た。
 関係筋の1人は
 「薄氏は良いことを多く実施したとみられており、多数の人々は彼が堕落したからでなく、政治闘争に敗れたために失脚したと考えている」
と指摘する。
 薄氏は罪状のうち、汚職と収賄の2件の罪を認めているとされ、判決は一段と寛大になるとみられる。
 関係筋によると、職権乱用の罪は認めない見通し。
 彼が権力闘争の犠牲者だという見方を浮かび上がらせそうだ。
 ただ、薄氏の弁護人に任命された弁護士は8日、薄氏を弁護する許可を得られなかったと明らかにした。
 薄氏の有罪が既定の結論だとの見方を強めそうだ。

 習国家主席は、銀行分野の開放や金利改革といった重要な経済改革を推し進めようとしている。
 また、エネルギーや通信といった国有企業が支配する主要産業で競争原理を強める意向もあるとされる。
 左派は民営企業への疑念が強く、中国の現在の貧富の格差をもたらしたと信じている。
 習氏は、薄氏の支持層への配慮も忘れてはいない。

 党中央党校で1月に行った演説では、改革開放の時代に当たるこれまでの共産党政権の後半30年が、毛沢東時代の前半30年を否定するために利用されるべきではない、と述べた。
 アジア地域の外交筋はこの習氏の演説について、
 「習氏は毛沢東の遺産を復活させようとしているのではない」
と指摘。
 「(左派に配慮することは)政治的に必要なのだ」と解説した。

( Benjamin Kang Lim and Ben Blanchard記者;翻訳 川上健一;編集 田中志保)



2013/9/2 0:39     日本経済新聞 電子版
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM0100M_R00C13A9FF8000/

 中国、周氏側近を調査 「重大な規律違反」
現職閣僚級は劉・元鉄道相以来

 【北京=島田学】
 中国共産党中央規律検査委員会は、大手国有企業を統括する国務院国有資産監督管理委員会の蒋潔敏主任(閣僚級)に対し「重大な規律違反」の疑いで調査を始めた。
 国営新華社が1日伝えた。蒋氏は汚職などの罪に問われて失脚した薄熙来被告と関係が深い周永康・前共産党政治局常務委員の側近。
 汚職追及運動で権力基盤固めを急ぐ習近平国家主席は薄被告に続き周氏も追い詰めようとしている。



2013/09/01 19:30   【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201309/CN2013090101001553.html

中国、石油大手の前会長調査 利権構造にメス 


● 2012年11月、第18回中国共産党大会の討論会に出席した、中国石油天然ガス集団の蒋潔敏前会長=北京の人民大会堂(共同)

 【北京共同】中国共産党で汚職捜査などを担当する中央規律検査委員会は、大手国有石油企業「中国石油天然ガス集団」の蒋潔敏前会長を重大な規律違反の疑いで調査していることを明らかにした。
 国営通信新華社が1日、伝えた。

 規律検査委員会は既に同集団の副社長(解任)らの調査を始めており、習近平指導部は前会長への調査着手で国有企業の利権構造にメスを入れ、反腐敗に取り組む姿勢をアピール。
 石油業界と関係が深い周永康・元党政治局常務委員ら「石油閥」と呼ばれるグループの影響力をそぎ、権力基盤を固める狙いもありそうだ。



減速する成長、そして増強される軍備


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