●4日、中国浙江省杭州市で開催中の第7回両岸発展フォーラムにおいて、台湾・東呉大学歴史学部の曽祥鋒(ズン・シアンフォン)教授は、日米中3カ国関係による影響が東アジア情勢に懸念をもたらすとの分析を紹介した。写真は尖閣諸島の資料画像。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年9月5日 16時10分
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台湾の歴史学者「日米中3カ国関係の関係が東アジア情勢に懸念をもたらす」―中国紙
2013年9月4日、中国浙江省杭州市で開催中の第7回両岸発展フォーラムにおいて、台湾・東呉大学歴史学部の曽祥鋒(ズン・シアンフォン)教授は、日米中3カ国による影響が東アジア情勢に懸念をもたらすとの分析を紹介した。
同フォーラムの今回のテーマは
「アジア太平洋戦略構造と両岸関係の発展」。
同教授は最近の東アジア情勢の変化についての分析を発表。
日米中3カ国による影響が東アジア情勢を動揺させる主な原因として、次の6点を指摘した。
1].米国は世界における兵力配置の調整を宣言しており、アジアに配置する兵力を再び増強するとみられる。
こういった行為は中国に対抗するためのものとして認識できること。
2].日本は尖閣問題で米国と協力して中国を挑発している。
また、中国も他の周辺国との関係で頻繁に摩擦が発生していること。
3].米国は尖閣問題で日本への偏向的態度を表明し、またその他の類似する問題においても中国周辺の他の国を支持する立場を取っていること。
4].中露合同軍事演習は中国の日本に対するデモンストレーションとみられること。
5].米中央情報局(CIA)元職員エドワード・スノーデン氏の一時亡命を認めたロシアと米国の関係は緊迫していること。
6].中国はミサイル技術、空母技術、航空戦闘力の点など、軍事力の面で長足の進歩を遂げていること。
曽教授はまた、シンガポール初代首相のリー・クアンユー氏が8月に出版した著書で示した「米中が開戦する可能性はない」との見解を紹介。
米国は主観的には中国の台頭を望んでいないが、一方では中国と世界を共同管理する可能性を試みようとしている
との見方を示した。
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おそらく多くの識者はこれと同じように
「米国は主観的には中国の台頭を望んでいないが、一方では中国と世界を共同管理する可能性を試みようとしている」
と見ているだろう。
だが、アメリカはそんなに友好的ではないし、甘くもない。
敵対するものは叩く、というのがアングロサクソンのやりかたである。
ならアメリカは中国をどう見ているか。
アメリカ民主主義からいうとソビエトでみられたように
「独裁は生き延びることができない」
ということを基本原理として見ているということである。
独裁政権は紆余曲折はあるものの、最後は独裁を放棄せざるを得ない、と判断してというのがアメリカの立場である。
歴史観察の観察から
独裁は内部から崩壊する宿命を背負っている、
とも考えている。
アメリカは中国が内部から変わっていくためにそれを促進するための
加速度生成のマッチポンプの役目
を与えられていると考えている。
つまり中国と共同管理する如きの姿勢だが、アメリカイズムを注ぎ込むことによって結果的に食当たりを起こさせ、それによって独裁政権が自壊していくであろうというシナリオを描いているということである。
アメリカにとっていまの中国とは崩壊する前の一時的な姿であり、
出来る限りそれを応援して延命をさせ、その間に多くの荷物を背負わせてしまおうと考えている、といったところが本音ではなかろうか。
つまり、世界経済を少しでも引っ張ってくれればこれにこしたことはない、とそう考えているということである。
そのあとボロボロになろうと、あんたの勝手でしょ、ですますつもりではなかろうか。
ボロボロになれば再度立ち上がってくることもない。
強いて言えば、二度と立ち上がれないほどに成金をヨイショして過重な荷物を背負わせ潰してしまおうという戦略ともいえる。
その程度の非情さをもって外交は動いているということである。
目先の利益ではなく、
歴史的にみてどうなっていくのがありええるべき動きか
をおさえ、そこからいまの在り方を作り出していくのがアングロサクソン流のやり方である。
アメリカは中国を台頭のパートナーになりうるとは、爪のアカほどにも思っていないということである。
「能あるタカは爪を隠す」
ではないが、
アメリカの裏心は中国を許すほど寛容にはできていない
ということは重々キモに命じておいたほうがいい。
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