2013年9月10日火曜日

中国:国内動乱を想定して解放軍陸軍4万人動員の軍事演習「使命行動-2013」

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サーチナニュース 2013/09/10(火) 16:04
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0910&f=politics_0910_004.shtml

中国が兵力4万人超動員して大規模軍事演習「使命行動-2013」

  中国人民解放軍は10日、兵力4万人以上を動員する大規模軍事演習「使命行動-2013」を開始した。
 長江下流に近い華東地域、広東省など華南地域で10日あまり各種の演習を実施する。
 中国新聞社などが報じた。

  参加したのは南京軍区、広州軍区の陸軍部隊、東海艦隊、南海艦隊、南京軍区
の航空部隊。
 航空機としては輸送機、戦闘機、武装ヘリコプターが参加する。
 また、民用航空や鉄道を使っての輸送演習も行う。

  中国では全国を7つの「軍区(大軍区)」に分け、それぞれの軍区が担当地域の防衛を行うことになっている。
 各軍区が合同で演習を行うことはそれほど多くなかったが、2009年に、瀋陽軍区、蘭州軍区、済南軍区、広州軍区、空軍が合同で行うことになた。
 10年には「使命行動」として北京軍区、蘭州軍区、成都軍区が合同で演習を行った。

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◆解説◆

  中国の大軍区、過去に何度か変更されているが、現在は瀋陽軍区、北京軍区、蘭州軍区、済南軍区、南京軍区、広州軍区、成都軍区の「七大軍区」が設けられている。
 軍区の境は、省境などの行政区画とは別に用いられている。
 また、内モンゴル、新疆ウイグル自治区、チベット自治区などの少数民族自治区に大軍区の司令部は置かれていない。

  「使命行動-2013」に参加した南京軍区の管轄区域は、安徽省、江蘇省、上海市、浙江省、江西省、福建省。
 台湾に最も近い軍区という特徴がある。広州軍区の管轄区域は広東省、広西チワン族自治区、海南省、湖南省、湖北省。ベトナムとの国境がある。

  中国海軍は北海艦隊、東海艦隊、南海艦隊の3艦隊を持つ。
 東海艦隊の司令部は浙江省寧波(ニンポー)。担当海域は台湾海峡と尖閣諸島周辺海域を含む東シナ海、黄海。南海艦隊は広東省湛江に司令部を置き、南沙諸島、西沙諸島周辺などを担当している。


 日本にとって解放軍陸軍の軍事力など評価の対象にならない。
 当たり前の話だが、なにしろ、日中の間には海がある。
 陸軍が対日本にとっての問題になるときは、それに見合う輸送船団が作られたときである。
 しかし、輸送船団で送られてくる兵力などたかが知れており、海の藻屑と消えるか、上陸地点で殲滅されてしまう。
 つまり、日本にとって解放軍陸軍とは軍事力評価にはつながらないのである。
 逆に軍事費をたくさん浪費してくれればメッケものといったことになる。

 陸軍の役割は陸続きの国境線をもつ隣国になる。
 しかし、中国にあってはそれ以上に、国内の暴動・騒乱を鎮圧する役目がメインになる。
 つまり、
 陸軍がより大規模に演習を行うということは、
 国内情勢があまり良好でないということを示している
ということでもある。



減速する成長、そして増強される軍備


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